キャンプ道具は、キャンプでしか使わない。そう思っていました。
いま、うちのダッチオーブンは部屋でごはんを炊くのに使っています。 ひとり分のごはんを炊くために炊飯器を買うのもどうかと思って、手元にあるもので済ませたら、そのまま定着しました。
この記事は、その水蒸気炊飯のやり方です。


使っているもの
3つだけです。
| もの | 役割 |
|---|---|
| スノーピーク 和鉄ダッチオーブン26(CS-520) | 湯を沸かして、蒸気を閉じ込める |
| スノーピーク インナーネット26(CS-521) | 鍋の中に敷いて、メスティンを底上げする |
| メスティン(大一アルミニウム アルミホシマルメスティン 750ml) | 米を入れる |
インナーネットは、この和鉄ダッチオーブン26の専用品です。底網を1枚入れるだけで、ダッチオーブンがそのまま蒸し器になります。手元のもので代用しようとすると意外と面倒なので、専用品があるのは助かります。

水蒸気炊飯のやり方
熱源は、部屋のIHクッキングヒーターです。
- メスティンに米1合を入れて、いつもどおり洗う
- 水を200ml入れて、30分ほど浸水させる
- ダッチオーブンに水を500mlくらい張る(途中で足りなくならない程度)
- インナーネットを敷いて、その上にメスティンを置く
- メスティンの取っ手の下に、割り箸を1本渡す(後述)
- 強火で沸騰させる
- 沸騰したら中火くらい(うちのIHの目盛りで5)に落とし、ダッチオーブンの蓋を閉めてタイマー15分
- 15分経って火が止まったら、そのまましばらく放置(蒸らし)
- 頃合いを見て蓋を開けたら、できあがり

閉めるのは、ダッチオーブンの蓋だけです。メスティンの蓋は閉めません。 開けたまま、蒸気の中に置いておくかたちになります。
割り箸を1本、渡してください
手順5の話です。ここが、やってみないと分からないところでした。
メスティンの取っ手を立てたままだと、ダッチオーブンの蓋が閉まりません。 高さが足りないのです。
では取っ手を倒せばいいかというと、今度は倒した取っ手が、炊き上がったごはんに突き刺さります。 せっかくのごはんに金属の棒が刺さった状態で蒸らすことになります。
そこで、メスティンの上に割り箸を1本渡して、その上に取っ手を寝かせています。

これだけで取っ手が水平に浮いて、ごはんに触れません。蓋もきちんと閉まります。割り箸1本で済む話ですが、知らないと毎回もやもやします。


かかる時間は、こうです。
| 時間 | |
|---|---|
| 強火で沸騰させる | 約5分 |
| 蓋を閉めて中火 | 15分 |
| 合計 | 約20分(浸水と蒸らしを除く) |


炊飯器の早炊きが30〜40分くらいだと思うので、だいたい同じか、少し早いくらいです。しかも火にかけたあとは放っておけるので、そのあいだ別のことができます。
0.5合を炊くときは、水を100mlにするだけです。 米と同じ量、と覚えておけば迷いません。加熱時間は変えません。 強火5分、中火15分のままで炊けます。
| 米 | 水 | 加熱 |
|---|---|---|
| 1合 | 200ml | 強火5分 → 中火15分 |
| 0.5合 | 100ml | 同じ |
省いても、だいたい炊けます
正直に書きます。毎回きっちりやっているわけではありません。
- 時間がないときは、洗いません
- 時間がないときは、浸水させません
- 時間がないときは、蒸らしません
それでも、ごはんは炊けています。もちろん丁寧にやったほうがおいしいですが、省いても失敗はしないというのが、この方法の気楽なところです。
なぜ失敗しないのか
理屈は単純です。鍋肌が米に直接触れないからです。
普通に鍋で炊くと、底に近いところだけ強く加熱されて、焦げたり吹きこぼれたりします。火加減の勘が要ります。
水蒸気炊飯は、メスティンのまわりを蒸気が包むかたちになります。熱が回るのが穏やかで、しかも100度を超えません。だから焦げませんし、吹きこぼれません。
火加減で失敗しようがない構造になっている、ということです。
この方法のいちばんの強みは、少量が炊けること
時間で炊飯器に勝てるわけではありません。では何が違うのかというと、量です。
0.5合や1合といった少量が、きちんと炊けます。
炊飯器は、容量に対して少なすぎる量を炊くのが苦手です。3合炊きや5合炊きの釜で0.5合を炊いても、どうもうまくいきません。かといって、ひとり分のために小さい炊飯器をもう1台買うのも変な話です。
水蒸気炊飯なら、メスティンの大きさぶんだけ炊きます。炊く量に合わせた道具になるわけです。ひとり分を毎回きちんと炊きたい、という用途には、これがいちばん合っていました。


ちなみに、この日の食べ方
写真は、炊きたてのごはんをキムチスープに投入したキムチ雑炊風です。ひとり分をさっと作るとき、よくこれにします。
- どんぶりに、桃屋のキムチの素を大さじ1、本だしを適量、豆腐を半丁入れる
- そのまま電子レンジへ(自動でかまいません)
- 並行してお湯を沸かしておく
- レンジが終わったら、お湯を適量入れて混ぜる
- そこへ炊きたてのごはんを投入
鍋を使いません。どんぶり1つで済みます。炊きたてのごはんがあるからこそ成立する食べ方で、これもひとり分を炊く理由のひとつです。
12年使って、内側はこうなっています
きれいな話ばかりでは嘘になるので、書いておきます。

錆びています。 鋳鉄なので、当然といえば当然です。
ただ、水蒸気炊飯にはまったく影響していません。 先ほど書いたとおり、米はメスティンの中にあって、鍋肌には触れないからです。錆びた鍋で炊いているようでいて、実際には触れていない。
炒めものや煮込みに使うなら、錆を落としてシーズニングし直す必要があります。でも、蒸すだけなら、この状態でも困りません。
ついでに書いておくと、メスティンの内側も黒くなっています。 写真で見えているとおりです。これは洗っても落ちません。
汚れではなく、アルミの表面が水に含まれるミネラルと反応してできるものです。体に害はありません。 気になる場合はクエン酸や酢で煮ると落ちますが、私はそのまま使っています。
落とすつもりなら、重曹は使わないでください。 アルカリ性なので、かえって黒ずみが進みます。
本来は、こういう道具です
念のため、本来の使い方も載せておきます。



蓋の上に炭を乗せて、上下から加熱する。これがダッチオーブンらしい使い方です。ローストでもパンでも焼けます。
それを、部屋でごはんを炊くのに使っている。もったいないと言われそうですが、使っていない道具より、使っている道具のほうがいいと思っています。
炊飯器を買わなかった理由
ひとり分のごはんのために、家電をひとつ増やす。それが、どうも気が進みませんでした。
置き場所を取りますし、使わない日もあります。手元に、蒸すことができる鍋がある。それで足りるなら、それでいい。
このブログは「車に積んで運べる範囲で身軽に遊ぶ」ことを軸にしていますが、持ち物を増やさないという考え方は、部屋の中でも同じだと思っています。
いま迷っていること
このダッチオーブン、来月キャンプに持っていくかどうか迷っています。
持っていくなら、錆を落としてシーズニングし直さないといけません。それなりの手間です。
一方で、このまま炊飯専用の道具にしてしまうという手もあります。錆びたままで困らないわけですから。
12年前にキャンプのために買った鍋が、いまは毎日の食事を作っている。それを、また外に連れ出すべきなのか。まだ決めかねています。
まとめ
- スノーピークの和鉄ダッチオーブン26(2014年購入)を、いまは部屋の炊飯に使っています
- 使うのは3つ。ダッチオーブン、純正のインナーネット26、メスティン
- 手順は、米1合+水200mlで30分浸水 → 鍋に水500ml → インナーネットにメスティンを置く → 沸騰させたら中火で15分 → 放置して蒸らす。メスティンの蓋は閉めません
- 時間は強火5分+中火15分=約20分(浸水と蒸らしを除く)。炊飯器の早炊きと同じくらい
- いちばんの強みは、0.5合や1合といった少量がきちんと炊けること
- 洗う・浸水・蒸らしは、省いてもだいたい炊けます
- 失敗しないのは、鍋肌が米に触れないから。焦げないし吹きこぼれない
- 12年で内側は錆びていますが、水蒸気炊飯には影響ありません
キャンプ道具をふだん使いにする話は、ほかにもあります。自宅のバルコニーで13年使っているグリルのことは「13年、出しっぱなしのウェーバー」に書きました。また、ダッチオーブンで炊くようになる前は、バッテリーとインバーターで炊飯器を回していた時期がありました。その顛末は「バッテリーの端子が溶けた日」に書いています。
この記事で紹介したもの
この記事に出てきた道具を、まとめておきます。


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